米Twitterは2015年3月5日、提携企業が保有するビッグデータを利用した新しいターゲティング広告サービス「partner audiences」を発表しました。

Twitterによれば「新たな顧客にリーチするための新たな方法」というこのサービス。まずは米国から提供がスタートします。
たとえば「スーパーでコーヒー飲料を購入した人」などとターゲットを絞り込んで、そのタイムラインにプロモツイートを表示させることができるのだとか。
これらの顧客データは、顧客情報を扱う米Acxiom社、米Datalogix社が保有するもので、Twitterとは直接関係のない実店舗やオンラインショップなどでの購入履歴も含まれているそう。

方法はカンタン!

下の画像のように、Twitter広告のキャンペーン作成ページに新たに追加される「behaviors」セクションで、広告したい商品あるいはサービスのカテゴリーを絞り込みます。
(「CPG categories(消費財)」→「Beverage buyers(飲料購入者)」→「Coffee(コーヒー)、Coffee: k-cup(Kカップのコーヒー)」を選択)

テストでは大成功!

この「partner audiences」がTwitterユーザーとブランドをどうつなげるのか、食品大手のNestleと数ヶ月に渡るテストを実施したそう。
partner audiencesで「過去にスーパーやコンビニでピーナツバターキャンディを購入した人」とターゲットを絞込み、ネスレのTwitterアカウントのひとつである@Butterfingerから発売前の新商品のプロモツイートを表示させたところ、なんと昨年より52%も高いエンゲージメントを得られたのだとか!

▼こちらがその絞り込んだターゲットのTLにだけ表示されたプロモツイート!

米ネスレのデジタルマーケティングストラテジスト Whestphal氏によるコメントは以下のとおり。

partner audiencesを利用することで、適切なユーザー・適切な時間に広告を届けることができることができた。我々はターゲティング広告において一つ先のレベルに到達できたと思う。こんなに喜ばしいことはない。

Birgitta Westphal, Digital Marketing Strategist, Nestlé USA

ちなみにTwitterではpartner audiencesに限らず、ターゲティング広告が自分のタイムラインに表示されるのを拒否できます。
[設定]→[セキュリティとプライバシー]→[プロモコンテンツ]の「広告パートナーからの共有情報に基づいて広告表示をカスタマイズする」のチェックを外せばOK。

まとめ

日本での利用者数はFacebookよりも少ないものの、アクティブ率が高く、特に10-20代の若者に多く利用されているTwitter(※下記参考データ参照)。
日本でのサービススタートがいつになるかは未定ですが、若者をターゲットとする企業にとって「audience partners」は嬉しいサービスですね。
一方ユーザーは、自分のプライバシーは自分で守るという意識がより必要になってきますので、ご注意を。

参照

Twitter Advertising Blog "Introducing partner audiences"
https://blog.twitter.com/2015/introducing-partner-audiences

■参考データ
eMarketer "Japan, India Boast Largest Twitter Audiences in APAC"
http://www.emarketer.com/Article/Japan-India-Boast-Largest-Twitter-Audiences-APAC/1011917#sthash.tcjhZMMB.dpuf

全国消費者価値観調査(CoVaR)調査概要(PDF)
https://www.isbbdo.co.jp/config/cms_acv/news_pdf_ja_124.pdf